話が通じない?アメリカで病院へ行くのに何かと苦労させられた話
9770
View
スポンサーリンク
アメリカ在住の筆者は、病院や保険に関わることが起きる度、いかに日本の健康保険制度が素晴らしいかを実感させられます。先日も持病の治療のため、新しく健康保険に加入し、病院で担当医(掛かり付け医師)に会うことになったのですが、あまりにも適当すぎる保険会社のカスタマーサービスやナースの対応、話の通じない医師のやり取りなどで、大変な苦労をしました。そこで、今回はアメリカの病院で実際にどんなことが起こったのかをお伝えします。
スポンサーリンク
健康保険に申し込んだものの…
医者に会うだけでもお金が取られるアメリカ。そのため、私はアメリカに住んで6年間、病院には片手で数えられるほどしか行ったことがありません。
友達には「病院に行かないなら、保険に加入する意味なんかないよ。」と、言われ続けていました。
それでも健康保険を申し込んだ主な理由は、カイロプラクティックに行きたいからでした。私には脊柱側彎症の持病があり、もうアメリカには長く住む予定はないものの、残りの滞在期間、自分の持病をより良い環境で治したい。そんな思いがあったのです。
カイロプラクティックを行うカイロプラクターは、日本では資格制度が存在せず、誰でも開業しやすい一方、アメリカでは資格制度もあり脊椎の専門家/医者として扱われております。
ちなみに、健康保険会社にもよりますが、カイロプラクターの治療1回につき、約$20〜$35。健康保険がない場合、場所によっては初診$150、その後は1回$60、といった具体です。
保険会社への問い合わせの段階で一苦労
健康保険に加入した私は、早速どこのカイロプラクティックに行けるか、保険会社に問い合わせました。というのも、保険会社によって行ける場所が限られているのです。
例えば、私の彼が行っているカイロプラクターでは、私の持っている健康保険が効きません。なので、彼は1回の治療につき$20で済むところ、私の場合は$60チャージされる、ということです。
保険会社のカスタマーサービスに電話し、事情を説明。私の保険が、どのカイロプラクターで有効なのか聞こうとしたところ「わからないので、こちらの番号にかけてみてください。」とのこと。まあ、アメリカではよくある話です。
伝えられた連絡先に電話し、同様に問い合わせたところ「私たちのところではわからないので、別部門へ電話を転送します。このままお待ちください。」
次の担当の方が出て、また問い合わせたところ「ちょっと私たちにはわかりませんね。この番号にかけてみてください。」と、最初にかけた電話番号を言われました。
いや、もうそこにはかけたんですけど…。
そんな感じで、たらい回しにされました。
私の英語が拙かったのか?と疑問に思い、アメリカ人の友達に電話をかけてもらいましたが、同じ結果。アメリカあるあるですが、カスタマーサービスの人は、みんな本当に適当です。
数日後、保険会社から「プライマリーケアプロバイダーに会って、必要なリファーラルを貰いに行くよう、予約を取れ」との手紙が届きました。
最初に電話をかけたときに、そう言えよ!
と、思いました。
プライマリーケア(Primary Care)とは?
そんなこんなで、プライマリーケアの予約を取りました。
プライマリーケア(Primary Care)とは、要するに「掛かり付けのお医者さん」のことです。日本だと、症状によって耳鼻科、内科、皮膚科など、行く場所が違いますが、アメリカでは、どんな場合でも必ず最初に、このプライマリーケアに診てもらうのです。
リファーラル(Referral)とは、このプライマリーケアから貰う、許可証のようなものです。このリファーラルなしに、皮膚科や内科などの専門へ行ってしまうと、保険が効かず全て自己負担になります。
届いた手紙にも、保険証にも、専門医に診てもらうには大体の場合、リファーラルが必要と書かれていました。
スポンサーリンク
適当すぎる健康診断
プライマリーケアの担当ドクターに会う前、身体検査をしてもらったのですが、これもまた適当すぎて思わず笑ってしまいました。
体重測定では、重りを使った古いスタイルの体重計だったのですが、ナースの方が、どうやら使い方が分かっていなかったようで、10分くらい体重計の上で待たされることに。
さらに、一番ひどかったのが身長のチェック。身長を測ったのがいつかわからないほどずいぶん昔だった私。背が低い+脊柱側弯症の私にとって身長というのは気になる部分でした。縮んでいないことを願い、いまの自分はどれだけの身長なのか知りたくて、ワクワクしていました。
体重を測った後、ナースに「あなたの身長ってどれくらいなの?」と聞かれたので、大体の身長を伝えたところ、身長を測りもせず「Ok!」と言って紙に身長を記入し、去って行きました…。
全く噛み合わない掛かり付けの医師とのやり取り
そんなこんなで、やっと私の担当ドクター(プライマリーケア)が登場。優しそうなドクターで一安心。
「持病があるからカイロプラクターの治療を受けたい。去年、physical therapy(フィジカルセラピー)に行ってもダメだったので、カイロプラクターへのリファーラルが欲しい。」と的確に事情を説明。何を言われても証明できるよう、必要だと言われそうな書類や去年とったレントゲン写真も持参。
以前、日本とは違う!アメリカでの書類提出プロセスで注意すべき3つのことでもお伝えした通り、念には念を入れて準備しておりました。
ところがドクターは「カイロプラクターに行くのにリファーラルはいらないと思うけど?本当にいるの?」と一言。私は届いた手紙を見せたのですが、ドクターはチラッと読み、机に置きました。「じゃ、とりあえず子宮がん検査するね〜!」と、流されました。
検査が終わった後「他に何かあるかな?」と聞かれたので、「カイロプラクターへのリファーラルがほしい。」と繰り返し伝えました。正直、何度「脊柱側彎症」と「カイロプラクター」という言葉を使ったか分からない程です。
私の脊柱側彎症は重度なので、背中を見れば一目瞭然です。そのドクターは、何度も「脊柱側彎症」と「カイロプラクター」と言っている私の背中を、ちゃんと見ることも触ることも(聴診器を背中に当てられたくらい)チェックすることもなく
「じゃあ、とりあえず脊柱の専門家に診てもらえるようにリファーラル出しておくわ。その人がフィジカルセラピストにリファーラル出してくれるかもね!」
全くもって衝撃でした。「だから、フィジカルセラピーは去年行ってダメだったから、カイロプラクターに行きたいんだって言ってるの!」
あまりの適当さ、というか、さすがアメリカ。わかってくれない人にはしつこく言わないとダメです!
おまけ:病院でよく使われる英語フレーズ集
日常の英会話はそれほど問題もなくとも、やはり病院、医療関係になると普段使わない単語などが登場します。
もし何かあった時に使えるように、日頃からちょっとした病気に関する単語などを、勉強しておくのがおすすめです。私も今回、何度もドクターに「What’s that? (それなんですか?)」と、聞かなければいけませんでした。
医師ががよく使っていたフレーズや、自身の症状を伝えるのに使えそうなフレーズを少し紹介します。
医師がよく使う英語フレーズ
We’ll take a urine sample and test it.
尿検査をします。
We’ll take a blood test.
血液検査をします。
What symptoms do you have?
どのような症状がありますか?
Please take this prescription to a pharmacy.
この処方箋を薬局へ持って行ってください。
自身の症状を伝えるのに役立つ英語フレーズ
I cough up phlegm.
痰が出ます。
I feel dizzy.
めまいがします。
I have a stuffy nose.
鼻が詰まっています。
I feel like throwing up.
吐きそうです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?タダでさえ少しナーバスになってしまう病院。言語が違ってシステムも違う、というのは本当に大変です。「相手が適当ならば、こちらも堂々適当で!」くらいの度胸で挑みましょう。
私も、未だに保険会社に電話をかける際は、めげてしまいそうになりますが、親切なカスタマーサービスの方もたまーにいます。めげずに粘ることが大事です。
そして、まず第一に、面倒くさい病院なんかに行かなくてもいいように、常日頃の体調管理をしっかりと!
スポンサーリンク
このシリーズのほかの記事
短期留学でTOEIC300点アップ!
留学エージェントの勤務経験者が「短期留学でもTOEIC300点UP!語学学校の効果を高める秘訣」についてeBookで全て公開しました。
- 語学留学を成功させる方法
- 語学学校の仕組み
- 日本でやるべき準備
- 留学生活で使える英語
- 日本でやれる英語の勉強方法
これらの情報を期間限定で無料でプレンゼントしています。
アメリカの人気記事
病院の人気記事
この記事に関するキーワード
この記事を書いた人
アメリカ、ボストン在住4年目。エンターテインメイト関係の勉強を頑張っています。遊びに、勉強に、いろんな経験に….毎日全力投球で頑張ってます!