2度の留学で得たものとは?ーーマルタ留学ブログ運営者インタビュー
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今回の留学経験者インタビューに答えていただいたのは、マルタ留学ブログを運営するねこんさんです。大学時代にニュージーランドへの留学をし、その後、数年間の日本での社会人生活を経てマルタへの留学。現在は日本で英語のプライベートティーチャーなどで活躍するねこんさんのお話をお聞きしました。
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大学時代に半年間のニュージランド留学へ
ーー まずは自己紹介をお願いします。
ねこんと申します。現在はマルタ留学ブログを運営しながら日本で英語のプライベートティーチャーなどを行っております。
ーーマルタ留学ブログのプロフィールを拝見すると、大学在学中に半年、ニュージーランドに留学されておりますが、なぜ留学しようと思ったのですか?
私が小学校の頃、両親が外国から来る留学生のホームステイ受け入れ先として我が家を提供していたんですね。そこで外国人との交流を通じて、将来は外国人と英語を使った仕事をしたいと思うようになりました。
ただ、そんな思いはあったものの、特に日本で真剣に英語を勉強していたとか、そんな準備もなく「海外に行けば英語はできるようになるんじゃないかな?」くらいの軽い気持ちで、大学時代に半年間、ニュージーランドに語学留学しました。
ーー ニュージーランドの留学生活はどのようなものでしたか?
5人くらいの少人数制の授業で、オックスフォード大学が出版している英語学習用のテキストを使った授業でした。「明日までに○○語新しい単語を覚えてきてください。」という内容の宿題が毎回出されていたので語彙は増えましたし、文法やリーディングの力も付きました。
ただ、スピーキング力についてはブログの自己紹介でも書いてあるとおり「きみは単語や文法はよく知っているけど発音はこの学校の日本人の中で一番悪いね。」と言われたとおり、充分な力をつけることができませんでした。
考えられる理由としては、クラスメイトが韓国人とアラビア人がほとんどで、彼らと一緒に授業を受けたり放課後も一緒に過ごしていたので、彼らの間違った発音に慣れてしまっていたのと、先生も英語がセカンドランゲージの人々の発音に慣れているので、話すことに関してはフィーリングでなんとかなってしまっていたことでした。
ーー はっきりともの言う先生ですね(笑)。ニュージーランドではどんなところに住んでいたのですか?
ホームステイをしていました。ホストファミリーの大学生の娘さんが英語を教えるのに興味があったみたいで、英語の勉強に役立つDVDや彼女が昔読んでいた絵本を貸してくれたり、英会話の練習相手になってくれたりしました。
同時期に来ていた留学生のほとんどが、最初はホームステイで、途中からホストファミリーとの折り合いが悪くなったり不自由さを感じてフラット(アパート)に引っ越してしまったんですね。ただ、彼らは引っ越した結果、ネイティブスピーカーと話す機会がなくなって、よりスピーキングの練習のチャンスを逃していたように見えました。
ーー ニュージーランド留学での思い出はありますか?
このニュージーランドへの留学が最初の海外体験だったので、世界が広がりました。当時は日韓の関係が悪く、私も報道などを通じてネガティブな印象がありましたが、留学先で出会った韓国の人々はニュートラルな人が多く、理解が深まりました。
同時に、当時ニュージーランドには初めて中国人の政治家が当選したみたいで、ニュージーランドの中でアジアへの印象が悪かった背景があり、韓国人の友達が街で生卵をぶつけられたり、私も8歳くらいの男の子にしつこく小銭をせびられるなど、怖い思いもしました。
いろいろありながらも、ほぼ英語ができない状態から半年のニュージーランド留学で、2000語の単語を覚え、TOEIC820点を取れるくらいまで英語の能力が向上しました。
勧められてマルタ留学へ
ーー 帰国後、社会人として就職するのですが、その後退職されてマルタに留学されるのですよね?
はい。大学卒業後に海外関係の会社に就職するのですが、海外出張とは無縁の部署に配属されました。周りの出張している人が羨ましかったのと同時に、この会社にいても海外に行けない、ドメスティックな世界から飛び出したい、そして、どこにいても稼げるフリーランスになりたいと思い退職をして再度留学することにしたのです。
ーー なぜマルタに留学しようと思ったのでしょうか?
ある日、某留学エージェントが主催するアメリカ留学奨学生募集のポスターが目に留まったんですね。しかも条件が「社会人でもOK」ということだったので、すぐに応募しました。奨学金の応募は合格したのですが、内容を確認すると、授業料は無料の代わりに寮などの諸経費が結構かかることが発覚して。
そこで、当時日本で通っていた英会話スクールのカナダ人講師に相談したところ「マルタに行け。マルタは多国籍だし、語学留学ならアメリカもニュージーランドも変わらないから。」と言われ、マルタに興味が湧きました。
調べたところ、マルタに留学している学生は超多国籍で、さまざまな国から留学生が来ておりニュージーランド留学とは異なる体験が期待できたのと、見積もりを取ってみたところ先のアメリカ奨学生留学の約半額で留学できることが分かり、4週間のマルタ留学に行くことを決めました。
ーー マルタ留学はどのような感じでしたか?
マルタの語学学校は10人のクラスで、同期はオランダ人、ハンガリー人、ロシア人など、ヨーロッパ圏内の人が多かったです。語学学校の中に寮があって、2人1組の部屋が3〜4部屋で、みんなで共同生活するんです。私はポーランド人と相部屋でした。
授業ではケンブリッジ大学が出版している英語学習用のテキストを使っていたのですが、授業が進むスピードが早く、内容が薄い印象でした。クラスメイトが多いので質問もできず、やるの気ない人がスピーチをダラダラ続けて時間がなくなってしまい授業が終わってしまったりなど。
また、マルタ自体がヨーロッパの人々がバカンスで訪れるリゾート地なので、他の留学生も半分は勉強、半分は遊ぶ目的で来ている人が多く、それほど真剣に勉強に打ち込んでいる印象はありませんでした。
ーー そうだったんですね(笑)。マルタ留学で得るものはありましたか?
課題だったスピーキング力はマルタ留学でレベルアップしました。周りが多国籍なので、必然的に英語を使ってコミュニケーションを取らないといけない環境でしたし、同期で来ていた留学生の多くが英語が上手で、特にオランダ人の留学生は「英語留学する必要があるの?」と思うくらい英語が上手、しかも話すのが早いので、良いリスニングの練習にもなりました。
また、マルタの環境自体が他の国の人を受け入れる体制が整っていて、レストランでも服屋でも、どこに行っても嫌な思いをすることがなかったです。ビギナーに最適だと思います。
マルタはヨーロッパ各国に近いので、週末にはスペインやユーロ各地を回ることもできました。そこで一人旅をしながら英語を試すことで自信が付きました。最終的には英語での電話やフライトの予約もできるようになりました。
ニュージーランドでは文法やリーディングの力を付け、マルタではスピーキングやリスニングなどの実践的な英語力を身につけることができ、帰国後に受けたTOEICのテストでは920点を取ることができました。
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英検は意外と難しく良いトレーニングになる
ーー 現在の活動について教えてください。
現在はマルタ留学ブログを運営しています。インターネットでマルタ留学についての情報が殆どなかったのと、ウェブを使ったビジネスの仕組みを知ろうと思って。ブログではマルタについてはもちろん、留学エージェントを使わず自力で語学学校の申し込みをした経験についてなどの情報も発信しております。
また、プライベートで英語の指導を行っています。生徒は近所の中学生や社会人など、さまざまな人がいます。
ーー 現在の活動を通じて何か得たものはありますか?
現在中学3年生の方に英検2級の対策で指導しているのですが、これが意外と難しいんですね。留学を考えている人はTOEICやIELTSなどの資格に目を向けがちですが、英検は長文などで難しい単語が結構たくさん出てくるので、良い勉強になると思います。腕試しに英検を受験されてみるのも良いかもしれませんね。
編集部コメント
小学校時代から憧れていた夢を実現するために2度の留学を果たし、夢を掴んだねこんさんのインタビューでした。留学先が変わることで身につくスキルも変わるというのは印象深い話でしたね。これから語学留学を検討されている方は参考になるのではないでしょうか。
インタビューにご協力頂いたねこんさん、本当にありがとうございました!
インタビュアー
内田隆(うちだたかし) / THE RYUGAKU編集長
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