「SAT」「ACT」って何?アメリカの大学受験に必須のテスト「SAT」「ACT」を徹底解説
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私は現在シアトルにあるワシントン大学に正規留学生として通っている大学一年生です。今回は私の大学受験、特にSATとACTについて皆様にお伝えしようと思います。アメリカの大学受験は(当たり前ですが)日本の大学受験とは大きく異なり、しっかりと理解しないと後々痛い目にあうので、アメリカの大学を受験しようと思っている方、SAT/ACTを受ける予定の方は是非お読みください!
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SATとは?
SATは「Scholastic Assessment Test」の略で、主に言語能力(英語力)と数学的思考力に関するテストです。大雑把に言うと、英語と数学しかないセンター試験のようなイメージでしょうか。
また、私は2014年にSATを受けましたが、毎年テスト内容が変更されることもありますので、詳しくはCollege Board社が出しているSAT Official Guideを参考にしてください(私もOfficial Guideを使って勉強しました)。
SATは2400点満点で、3つのカテゴリーそれぞれ800点満点を合計して計算されています。3つのカテゴリーとは以下のとおりです。
- Critical Reading(読解力)
- Writing(筆記)
- Math(数学)
ではそれぞれのカテゴリーを詳しく見ていきましょう。
Critical Reading(読解力)
短めの文章2〜3つ、長めの文章1〜2つを読んで質問に答える読解力、語彙力、文法力を測るテストです。答えはすべて選択式で、A〜Eの5つの選択肢から正しいと思う答えを選びます。非常に大量の語彙力を問われ、日本人に限らず、英語が母国語でない人にとっては一番厄介なセクションです。
Writing(筆記)
文章を2〜3ほど読み、文法力、語彙力が問われます。また、25分でエッセイを一つ書かないといけません。エッセイのトピックは「○○についてあなたが思うことを書きなさい」など、経験、知識などを織り込みながら自分の意見を書くことが多いです。
エッセイは時間が非常に短いので、5分で全体の流れを考え、15分で書き、5分で見直すなど、時間を決めて書かないと書き終わらないこともありえます。
Math(数学)
日本の高校に通っている方にとっては、Mathは一番点数を取りやすいセクションで、ある程度勉強すれば満点も難しくありません。日本の高校1年生なら解ける問題が大半だと聞いたことがあります。
ただし、当たり前ですが問題はすべて英語で書かれているので、数学に関してのボキャブラリーや読解力がある程度ないと、簡単な問題でも理解するのに時間がかかるかもしれません。また、すべての問題に対してではありませんが、計算機の使用が認められています。
正解で+1点、間違えると1/4点減点される
これら3つのセクションが、さらに細かく分かれていて(数学×3、読解×3、筆記×2、エッセイ×1 など)、合計10セクションを約3時間かけて解答します。エッセイと一部の数学以外はすべて5択で、正解だと+1点、ただし間違えると1/4点引かれるので、全くわからない場合は無回答の方が良いという考えもあります。(私が受験したときのバージョンなので、現在は変更されているかもしれません)
SATで重要なのは語彙力
SATを受ける上で一番大変なのは大量の語彙力をつけなければいけないことです。逆を言うと単語を大量に覚えられれば、ある程度しっかりした点数を取ることができます。ちなみに、全米のSAT平均点は1600点で、そこそこ良い大学に入ろうと思ったら1800点以上、できれば2000点以上はあったほうが安心できます。
「Ivy league(アイビーリーグ:ハーバードやイェールなどのトップ大学)」は、2300点近くないと受からないという統計もあります。ただし、SATの点数が悪いからって、アメリカの大学を諦めないでください!私もアメリカに滞在、インターに通っておきながら、実は1600点ちょっとしか取れませんでした。次に紹介するACTは、そんなSATに向いてない人・語彙力が弱い人にオススメのテストです。
ACTとは?
ACTは「American College Testing Program」の略で、SATほど有名ではないものの、SATを受け入れてる大学ならほとんどすべてがACTも受け入れているので、SATの代わりに提出することが可能です。ちなみに筆者はSATの点数が思わしくなかったので、ACTのスコアしか提出しませんでした。
ACTは英語、読解、エッセイ、数学、科学の5つのセクションに分かれていて、計3時間で解きます。また、ACTはエッセイがあるバージョンとないバージョンがあり、どちらを受けるか選ぶことができます。ただし、ほとんどの大学はエッセイがあるバージョンのスコアを受け付けているので、どっちか迷ったらあるバージョンを受けましょう。
それでは、それぞれのセクションを見ていきましょう。
英語
このセクションでは、主に語彙力と文法力を測ります。文章を読み、一部の文または単語をどのように変えたらもっとも伝わるか、4つの選択肢から選びます。また、それぞれの文章につき1〜2問ほど、読解問題も出されますが、SATに比べると比較的簡単です。
読解
長めの文章を読み、読解に関する問題を選択式で答えます(4つの選択肢)。こちらも、筆者の経験からするとSATよりはいいスコアが出せます。
エッセイ
40分で一つのエッセイを書きます。SATは、自分の意見を問う問題が多いのに対して、ACTはある問題をいろんな角度から考えた意見を提示し、それをまとめて自分の意見を足す、というスタイルが多いです。
例えば地球温暖化に関して、Aさんはこう考え、Bさんはこう考え、Cさんはこう考えています。三人の意見をまとめ、自分は誰に賛同するか、その理由も含めて書きなさい、などです。
時間もSATより比較的長めなので、ゆっくり考えることができますが、意見をまとめなければいけないので、SATとはまた一味違ったライティングスキルが求められます。
数学
SATと難易度はほぼ一緒です。日本の高校で数学を習った方なら、問題さえ理解でいれば簡単なセクションでしょう。
科学
SATとACTの大きな違いは、このサイエンスセクションにあります。サイエンスセクションでは、データやグラフを読み解き、科学的思考力を試される問題が多いです。生物、天文、地学、物理、化学などさまざまなジャンルから出題されますが、大事なのは「科学用語を英語で知らなくてもいい」ということです。
大半の問題は実際の細胞・生物・科学物質などの知識や単語を含んでいますが、問題はすべて与えられたデータやグラフをもとに答えるものです。なので、理系の考え方が得意な方には、美味しいセクションです!筆者も、科学が得意なのでACTの方がはるかに好きです。
ACTはそれぞれのセクションが36点満点で計算され、最終スコアはセクションすべての平均点ということになります。SATほど「何点以上とればいい」というボーダーはしっかりしていませんが、参考までに、筆者は27点(今考えると、もう少し頑張れたかも・・・)でワシントン大学に合格しました(アイビーリーグ等は受けていません)。おそらく30点あれば、トップ大学は問題ないと思います。
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SATとACTの違いは?
ごちゃごちゃといろんな情報をいっぺんにお伝えしてしまいましたが、SATとACTの大きな違いは以下の通りです。
選択肢
- SAT ⇒ 5択
- ACT ⇒ 4択
エッセイ
- SAT ⇒ 必須(現在は選べるようです)
- ACT ⇒ 選べる
内容
- SAT ⇒ 英語&数学
- ACT ⇒英語&数学&科学
難易度
- SAT ⇒ 英語は非常に難しい(単語を大量に覚える必要有)
- ACT ⇒ 英語はSATと比べると簡単だが、科学セクションがある
ということで、「結局どっちをとればいいの?」という質問には、こう答えます。
「どっちもとって、自分が得意な方を提出する!もしもうすでに時間がないなら、英語が得意ならSAT、科学が得意ならACTをとるべし!」です。
まとめ
また、冒頭にもお伝えしましたが、SATに関する情報は、筆者が受けたバーションで、現在のSATは少し変わっています。これから受ける方は、ぜひCollege Boardなどを参考にしてください。
以上、駆け足でしたが、SATとACTの大きな違いについてでした。アメリカ留学、頑張ってください!
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この記事を書いた人
みなさん初めまして、ワシントン大学に通う大学一年生です!私は日本人と中国人のハーフで、高校は日本にあるインターナショナルスクールに通っていました。インター、アメリカ大学の受験などについて執筆しています!
http://utakokase96.wix.com/utakokase