イタリアの小麦粉は挽き方によって分けられる!?イタリアで粉物を買うときの注意点

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ピザ、パスタ、ケーキ…。お料理にもお菓子にも沢山「穀粉(Farina)」を使うイタリアでは 挽き方、産地、用途等によってとにかく沢山の物が売っています。「普通の薄力粉が欲しいだけなのに 一体どれを買えばよいのかわからない!」という方から、凝ったものを作ってみたい方まで、 粉を買うときに役立つあれこれをまとめました。

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小麦(Grano)粉

小麦粉の写真です
flickr

日本では小麦粉(Farina di grano)は、たんぱく質の含有率によって、薄力粉~強力粉まで分けられていますが、イタリアでは挽き方によって分けられています。多く流通しているのが、セモリナ粉(Semolino)の原料としてお馴染みの「Grano duro(デュラム小麦)」と「Grano tenero」の2種類。イタリアでは「乾燥パスタはデュラム小麦を使わないといけない」と法律で定められている為、日本でも「デュラム・セモリナ粉100%使用」とアピールしてパスタを売っていることが多く、名前だけ聞いたことがある人もいるかもしれません。

そもそも日本とイタリアでは小麦粉の分類方法が違う(日本はたんぱく質別、イタリアは挽き方別)ので、あまり神経質になる必要はないのですが、いわゆる普通の薄力粉が使いたい時は「Grano tenero”Tipo00”」がおすすめです。 「Tipo」は挽き方を指していて、Integrale(挽いていない)、00、0、1、2と5種類あります。私は、パンなどを作るのに強力粉を使いたい時は「Tipo0」を買いますが(こだわり派は更にTipo2なども加えます)Tipo00でパンを作っても美味しくできます。

逆にTipo0でクリームソースやパンケーキを作っても美味しく出来ましたので、家庭料理レベルではそこまで取りそろえる必要はないかと思います。もし、1つだけ買うとしたら「Tipo00」が万能選手ですが、日本が「天ぷら粉」「おこのみやき粉」と豊富に取り揃えているように、イタリアでも「パン用」「フォカッチャ用」「パスタ用」と驚くほど沢山の専用粉がありますので、おもてなし料理を作る際はそちらを利用しても良いかもしれません。

でんぷん(Amido)粉

粉の写真です

イタリアのスーパーで良く見かけるものは以下2種類で、日本のものと同じように使って、まず問題ありません。

片栗粉 Farina di patate

私はイタリア片栗粉で日本のから揚げを良く作って食べます!

コーンスターチ Amido di mais

なお、ヨーロッパ人が良く食べる「ポレンタ」の材料となる「トウモロコシ粉(Farina di mais)にもトウモロコシ(Mais)の文字が書いてあるので間違えないようご注意を。コーンスターチには製菓の絵が、トウモロコシ粉にはポレンタの絵が描いてあることが多いです。

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その他良く使う物の名前と注意点

粉物の写真です
Wikipedia Commons

パン粉 Pangrattato

イタリアのパン粉はカリカリの物しかないので、ハンバーグ等でふわふわのパン粉が使いたい方はパンを買ってきて刻むかフードプロセッサーにかけましょう。イタリアは湿度も低いので、買ってきたパン粉は袋をしっかり閉じないとどんどんカリカリになるのでご注意を。

イースト(酵母)とベーキングパウダー Lievito

どちらも「Lievito」と言いますが、和訳を当てはめると以下のようになります。

  • 生酵母 Lievito fresco
  • 天然酵母 Lievito natural(Lievito madre「母なる酵母」などと言うこともあります)
  • ビール酵母 Lievito di birra
  • ベーキングパウダー Lievito per dolci(重曹 Bicarbonato di sodio)

パンを作る時は生酵母の方が失敗が少なかったですが、天然酵母やビール酵母でも作れます。どちらもスーパーで買えて、天然酵母の値段の方がわずかに高い程度。また、名前は似ているものの、日本と同じで「パン用」「製菓用」などが一目でわかるように絵や、レシピがパッケージに書いてあるのでご安心下さい。ホームパーティやお持たせで手作りしたいけど、不安・・・という方には卵と生クリームを入れるだけでケーキが出来る「キット」なども日本のように沢山あるので便利です!日本と同じでレシピの単位が「グラム」表記ですし、写真も豊富なので意外と簡単に作れて、美味しいですよ!

ゼラチン Gelatina

日本と違ってイタリアには「粉ゼラチン」がなく「板状」の物だけなのでご注意を。使い方は日本のものと同じです。

最後に

片栗粉・白玉粉(Farina di riso glutinoso)等はアジアンマーケットがあれば、そこで日本製のものが買えたりすることもありますし、イタリアのスーパーで売っているものも、パッケージに漢字が書いてあることも多く、察しが付くかと思います。また、イタリアにはそば粉(Farinadi grano saraceno)を使った料理もあるので、そば粉も売っています。 とにかく種類が豊富でありがたい反面、目が慣れるまでは売り場であっけに取られてしまうので、最初はお目当てのもののイタリア語名をメモしてからスーパーに行くのがおすすめです。イタリア在住の方は是非参考にしてくださいね。

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この記事を書いた人

Alitalia
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アメリカに1年、イタリアに2年住んでいます。お料理と旅行・美味しいものの食べ歩きが大好きです♡特に大好きなカフェやスイーツ、お土産を探すのが大好きなので、おすすめ情報をたくさん発信できたらと思います☆゚・:,

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