イギリスでブルーベルの絨毯を見よう!イギリス人がこよなく愛するブルーベルの秘密とは?

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私たち日本人が桜に郷愁を感じるように、多くのイギリス人はブルーベルに特別な想いがあります。懐かしさ、春、思い出、そして子供のことから信じてきた「妖精が住むブルーベルの森」イギリス人に愛され大事にされるこのお花について今日はご紹介します。

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イギリスでは黄色い水仙(The Daffodils)が咲き始めたり、ヒヤシンスが蕾を出すと、「春はもうすぐ!」と感じる人が多いようです。そして、その時期が終わり少しずつ暖かくなってくる4月から5月頃になると、たった2週間ほどしか咲かない儚いブルーベルの花々が、イギリスを美しく青紫に染めるのです。

ブルーベルを愛するイギリス人

ブルーベルの写真です

「ああ、今年も会えたわ、ほら、ゆっくり香りを嗅いでみて、何で繊細で美しいのかしら。懐かしい香りだわ。」

筆者が最初にブルーベルの森にいった時、隣を歩いていたイギリスの女性が私にかけたこの言葉を今でも忘れることができません。まるでおとぎ話の中に飛び込んだようで、一面に広がる青紫の絨毯が続く光景を最初に見た時は感動で言葉が出ませんでした。イギリスの国花でもあるバラはとても有名ですが、「それでは野生の花は?」とイギリスの人にアンケートを行ったところ、ブルーベルが1位であったそうです。

時期が来ると開花を待ちわび皆そわそわし始めます。満開になっても雨が降ったり、急に夏日が一日訪れたり、条件によってはすぐにだめになってしまうため、この青紫の絨毯を見られる事はとても特別な幸せな事なのです。日本の桜と同じく開花情報がチェックできるサイトもあり、イギリスの人の心にブルーベルは深く刻まれています。

ブルーベルを楽しむことをイギリスでは「Bluebell Walk」と言い、それぞれのお気に入りの森を人々は静かに散策します。また妖精のようなドレスを着ておめかしした少女達がブルーベルの森の中で佇む光景は、まるでファンタジー物語のワンシーンのようです。

実際にイギリスでは、この野生の花を大事に保護しています。それが例え自分の土地であっても、球根を掘り出し売り買いしたりすることは禁止されています。いかなる場合でも球根を自裁地から掘り起こしてはいけないと決まっているのです。最近はスペインからの外来種が増えてしまい、イギリスのブルーベルを守ろうと皆が働きかけています。それほどイギリス人はこの花を愛しているのです。

ブルーベルにまつわるおとぎ話

イギリスでは、ブルーベルの森には妖精が住むと昔から伝えられてきたそうです。また、その青紫の絨毯を織るのは妖精の仕業だと言う素敵なお話もあります。妖精たちはブルーベルの花を使って、小さな通りすがりの子供に可愛くちょっかいを出すらしいですよ。「お話しませんか?」とでも囁いているのでしょうか。更に、ブルーベルの花で作ったリースを頭に被ると、どんな人間でも真実のみを語るように誘導されるという言い伝えもあるそうです。ブルーベルのリースは、その輪の中のひとつの花を破らずひっくり返すことに成功したら、恋が叶うというお話もあります。

近年には、イギリスの大衆紙「The Daily Mail」が報じた「妖精に会いたいと願い続けた少女が自宅近くのブルーベルの森で家族と写真を撮った所、妖精が写り込んでいた!」と夢のある記事が話題になりました。真偽のほどは分かりませんが、ブルーベルによってみんなが幸せな気分になることには間違いありません。

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ロンドンから行きやすいブルーベルの森

ブルーベルの森の写真です

たった2週間あまりの美しいブルーベルの絨毯を自分で探すことは困難を極めます。こちらのNational Trust(歴史的建築物のや自然の景観を保護するボランティア団体)のWebサイトを使って、お近くの森を検索することができます。ロンドンでは以下の公園などでもブルーベルを見ることができます。

Ashridge Estateは、映画「ハリー・ポッター」シリーズのロケ地になったこともあるそうです。もっと本格的に一面のブルーベルの絨毯を見たい方は、郊外にお出かけすることをオススメします。ロンドン市内とは規模が違う、本当に美しい光景に出会えます。筆者のお勧めはサリー州にあり、ロンドンからも近いBanstead Woodsです。ベストシーズンに行くと、もうそれはびっくりするくらい、農家の敷地を歩き、森を潜り抜け、2時間ほどブルーベルをたっぷり堪能できます。途中にピクニックができるような見晴らしの良い丘もあります。

さらに詳しく知りたいという方は、イギリスの雑誌「カントリー・ライフ」が選んだ「イギリスでもっとも美しいブルーベルが見られる森」の特集もありますので、よろしければチェックしてみて下さい。

まとめ

いかがでしたか?泥やぬかるみがあったり道で出来ていない場所も多いので、散策に行かれる際には汚れても良い靴、とげのある木々を潜り抜けても良い服を身につけていくことをオススメします。皆さんもぜひ、美しいブルーベルの絨毯を見に行って下さいね!

皆様の留学生活を心から応援しています!
Have a lovely spring day!

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この記事を書いた人

モモグラモ
モモグラモ

イギリスのロンドンはウィンブルドンに住んで9年目です。元ハリーポッターに出演していた夫(南アとオランダのダブル国籍です)と二人暮らしです。私がいっぱい涙が出るくらい恥ずかしい思いをしつつ経験してきた生活の知恵、英語の言い回し、イギリスの穴場やこぼれ話をお届けできたら嬉しいです。またBAFTAの試写会でのセレブリティーの写真もご紹介できたらと思います。

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