実際に住んで気付いたニューヨークとサンフランシスコの5つの違い

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現在サンフランシスコに住んでいますが去年まで14年間ニューヨーク・マンハッタンで暮らしていました。両都市に実際に住んでみて「ここが違うな~」と体感した事をまとめてみました。

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1.時間に対する概念の違い

時間に解する概念
Sean MacEntee

ニューヨークはとにかく忙しい街です。マンハッタン自体がそこまで広くなく地下鉄やタクシーでカンタンに移動できます。また様々なイベントが毎日至る所で催されている為、ニューヨーカーは一日に沢山の予定を組み込んでしまう傾向にあります。よって移動する時は常に早歩きで地下鉄が5分以内にこないとイライラする人が続出します。

それに比べてサンフランシスコはとても穏やかでのんびり。一日の予定はゆるーく組まれ、行列の出来るレストランで2時間待ちも苦にならず、サービスのスピードもとってもマイペースです。ニューヨークではどこへ行っても単刀直入に用件を言いますが、サンフランシスコでは「こんにちわ。お元気ですか?」から始まります。

初めてサンフランシスコでネイルサロンに行った時、担当の女性に「はじめまして。私はOOよ。あなたの名前は何?」と聞かれた時はびっくりしました。ニューヨークでは一刻でも早くサービスを終わらせるのが第一前提なので担当の人も椅子に座るなり施術を行います。

ニューヨークのレストランではメニューや水、チェックなどはすぐに用意されます。どれもシステム化されて効率よく食事ができます。一方、サンフランシスコではテーブルに座ってもしばらくメニューが出てこない事、チェックを頼んでもしばらく待たされる事がしばしば。このサンフランシスコのおおらかな(?)文化は慣れるまでにかなり時間がかかりました。

2.夜更かし度合いの違い

夜更かしの度合い
Olaf

ニューヨークでは週末のパーティやイベントは大体夜9時以降から始まり深夜2〜3時までワイワイ楽しむのが通常です。バーやクラブも早朝まで営業しています。翌日はお昼までゆっくり眠り、午後2〜3時頃に友達とブランチをするのが一般的な週末の過ごし方です。一晩で2〜3軒のパーティのはしごもニューヨークでは「よくある事」です。

対してサンフランシスコではパーティは大体夜9時に終わり、みんな早々と帰宅して睡眠時間をしっかりと取ります。翌日は早朝から近くの山や海にトレッキングやバイキング、サーフィンなどアウトドアアクティブティを楽しむのが一般的な週末の過ごし方です。

これを知らなかった最初の頃。夜7時集合のパーティにニューヨークと同様「fashionably late」に一時間ほど遅れて参加したら既に半数くらいの人が帰っていて驚きました。ちなみにサンフランシスコのバーやクラブは全部深夜2時に閉まります。早起き大好き健康志向の高いサンフランシスコでは遅くまでバーで飲み明かす人たちはマイノリティーなのでしょう…。

3.公共交通手段の違い

公共交通手段
Mo Riza

ニューヨークはマンハッタンを中心とする5つの区に地下鉄とバス、電車が網の目のように連なり、どこへ行くにも何かしらの交通手段があります。

サンフランシスコは公共交通手段のオプションが大変少ないです。まず地下鉄が無いので各ブロックで停まるバスか路上電車に乗るしか方法がありません。街自体はそれほど広くはないのですが、交通手段が少ない為どこへ行くにも時間がかかります。

サンフランシスコ市外に住んでいる人は必ず車を所有し、常に駐車スペースを探すのに悪戦苦闘しています。ちなみにニューヨークでの遅刻の言い訳の常套句は「ちょっと地下鉄が遅れて…」ですが、サンフランシスコでは「ちょっと車を駐車するスポットが見つからなくて…」となります。

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4.職種の違い

職種の違い
Lars Plougmann

ニューヨークでは多種多様なプロフェッションや専門職(弁護士、医師、ファイナンスの仕事など)を持っている人に多く出会います。サンフランシスコでは例え専門職でも、ITを専門とする弁護士、IT関係の仕事をしている医師、ITを担当するファイナンスの仕事など、とにかくITに関連する仕事を持つ人が多いです。全米広しといえどもサンフランシスコ・ベイエリアはかなり特殊な場所です。

5.ホームレスだって違う!

ホームレスの人達だって違う!
Mo Riza

ニューヨークでホームレスをするのは実に大変な事です。冬は氷点下まで気温が下がるため凍え死ぬ寒さが連日続きます。ホームレスの人たちも毎日お金を稼ぐために地下鉄でお涙頂戴の演説をしてみたり、通りに座ってお金を無心したり、空のボトルや瓶を集めたり、とにかく一生懸命生き抜く為に毎日を過ごしています(英語でそれを「Hustle(ハッスルする)」と言います)。私も長年それがホームレスという職業(?)の在り方だと思っていました。

サンフランシスコに来てすぐ、路上にいるホームレスの多さに気になりました。しかし、それ以上に「あの人達は何をしているんだろう?」という事が気になりました。路上にいるホームレスは何をするでもなく、ただハングアウトしているだけの様に見えたからです。お金を無心するでもなく、どこか安全に眠る場所を探し回ってる訳でもなく、ドラッグでハイになっているだけような、ただそこに存在している人たちがとにかく多く目につきました。

しばらくして分かったのですが、サンフランシスコではホームレスへの福祉が充実していて、毎日どこかで食事の吹き出しやホームレスをサポートするイベントが個人単位から教会、企業、街全体で行われているため、ホームレスも毎日あくせく「ハッスル」しなくとも食事にありつける事ができます。また年中温暖な気候のため適当に夜を路上で過ごしても凍え死ぬ可能性もないので必死さが見えなかったのです。

それがニューヨークから来た私には「特に生き抜く為に何もしていない人たち」に見えたという訳です。ホームレスにとっても住みやすい街、それがサンフランシスコです。

最後に

今回は簡潔に5つの違いを述べましたが、まだまだ他にも沢山あります。細かい違いまで挙げていくとキリが無いほどで機会があったらシリーズ化して書きたいくらいです(笑)

両都市の全く違ったエネルギーが、それぞれの街のユニークな文化を作り上げています。私はどちらも住みやすく素敵な都市だと思っています。ニューヨークやサンフランシスコに限らずその街だけでしか体験できない事を経験するのは留学や旅行の醍醐味です。思い切って挑戦してみて下さい。

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この記事を書いた人

Katie M
Katie M

18歳での留学をきっかけに渡米しはや20+年。アメリカの州立大学を卒業後、ニューヨークに渡りアメリカ企業に勤める事14年。去年(やっと)結婚した後、旦那の転職によりサンフランシスコで新しい生活を始める。

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