「Can Can」と2回繰り返す?シンガポール英語「シングリッシュ」5つの主な特徴

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シンガポールに滞在していると、シンガポール人の独特な英語に思わずびっくりしてしまうことがあります。これこそが、シンガポール人が話し言葉で使用する英語「シングリッシュ(Singlish)」というものです。ここではシングリッシュの主な特徴をご紹介します。

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シングリッシュ(Singlish)とは?

シンガポールの国旗

シンガポールの公用語はイギリス英語(Queen’s English)です。シンガポール人は厳格な英語教育を受けているので、しっかりとした英語を使いこなします。

しかし話し言葉では、英語だかわからないような単語を使ったり、文法を無視していたり、語尾にいきなり「Lah(ラ)」がついたり、英語にはない、語尾がしり上がりの発音をしています。

これがシンガポール人特有の英語「シングリッシュ(Singlish)」と呼ばれるもので、シンガポール人の話し言葉のことを指します。

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代表的なシングリッシュの特徴

シングリッシュで書かれたサイン
gurmit singh

シングリッシュは数多く存在し、色々な表現がありますが、ここでは主に代表的なものをご紹介します。

1.独特な「Can」の使い方をする

シンガポールに来て一番耳にし、衝撃を受けるのは、このCanの使い方だと思われます。実際に、どのような使い方をするのでしょうか。

「Can Can」と2回繰り返す

「Can Can」と、Canを2回繰り返して言うことがありますが、これは「できるできる!」や「いいよ、いいよ!」を意味します。また「Can」を延ばして「キャーン」発音することもあり、こちらも「いいよ・できるよ」を意味します。

このような言い回しのルーツは中国語にあり、中国語で「Can」を意味する「可以(クァーイ)」が由来となっております。中国語では返事をするとき、この「可以」を続けて「可以可以」と言うことがあるので、そこから繋がって「Can Can」となるのです。

Also Can

「Also Can」は「いいよ、それも」や「それもできるよ」を意味します。こちらも中国語がルーツで、同様の意味の「也可以(イエ・クァーイ)」から来ています。

2.会話の語尾に「Lah」や「Loh」を付ける

シングリッシュでは会話の語尾に「Lah(ラ)」や「Loh(ロ)」をつけることがあります。例えば「OK Lah, OK Lah」や「OK Loh」という風に使われます。これらの言い回しも、ルーツは中国語で、語尾につける「了(ラ)」から来ています。

LahとLohでは、微妙なニュアンスが存在します。「OK Lah(あー、いいよ)」の場合、つまり少し、投げやり的に「いいよ、いいよ」という場合に適しています。例えばディスカウントを強いられた八百屋さんが「いいよ、いいよ。100円でいいよ」みたいなノリというのでしょうか。

「OK Loh(いいよ)」は、しぶしぶ了承する場合に適しています。例えば奥さんに「どうせ暇でしょ?子供を連れて遊んできてよ」と言われた際、肩をあげて「わかったよ」みたいなニュアンスで使うことが多いようです。

また「No Lah」と、言うこともあり、この場合は「そんなことないよー」や「違うよー」といった、軽いノリで否定する場合に使われることが多いです。

3.英語以外の言葉と混ざることがある

シングリッシュは中国語だけでなく、その他の国の言葉とも混ざって使われることもあります。代表的なものに、以下のような言葉があります。

Go makan(ゴー・マカン)

「Go makan(ゴー・マカン)」は「ご飯を食べに行く」を意味します。「Makan」は、マレー語で「ご飯」を意味します。

So sian(ソー・シエン)

「So sian(ソー・シエン)」は「すごく退屈」を意味します。「Sian」は、福建語で「退屈」を意味します。

Go Jalan Jalan(ゴー・ジャラン・ジャラン)

「Go Jalan Jalan(ゴー・ジャラン・ジャラン)」は「ぶらぶらする」を意味します。「Jalan Jalan」は、マレー語で「ぶらぶらする」を意味します。

このような「英語+その他の外国語」の組み合わせが、シングリッシュには数多く存在します。

4.文法が無視される場合がある

シングリッシュでは文法が無視されたり、省略されることがあります。

「どこに行くの?」と聞く場合の例文

英語:Where are you going?
シングリッシュ:Go where?

「本当に?」と聞く場合の例文

英語:Is it true?
シングリッシュ:Is it?

このように、付加疑問文を使わない言い回しをすることがあります。これらも、中国語の文法をそのまま英語にした形となっています。

5.聞き取れない?独特な発音がある

イギリス英語は、アメリカ英語ほど「R」の発音に舌を巻きません。また、シンガポールは「R」の発音をしっかりすることがない、中国大陸南方訛りの中国語のルーツが色濃く残っているせいか「R」の発音が思っている以上に短く、聞きづらい場合があります。

「R」の発音が短くなっている場合の例

  • Car Park:カ・パ
  • Clarke Quay:カー・キー
  • Number eight:ナマ・エー

このように聞こえることがあります。

まとめ

多民族のシンガポールでは、各民族の代表的な言葉を使うことで、会話をスムーズにしたり、ニュアンスを強めたり、表現をリアル化している背景があります。シングリッシュを知ることで、シンガポールのカルチャーやシンガポール人のことをより理解するためのきっかけとなるでしょう。

また、日本で片言の日本語を頑張って使っている外国人に親近感が湧くように、くだけた会話の中にシングリッシュを使うと、シンガポール人は親近感が湧き、もっとリラックスして話してみようという気になることが多いです。

もし、シンガポールに来られる機会があれば、ぜひシングリッシュにトライしてみてください。

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この記事を書いた人

Coolme
Coolme

20年近く海外勤務生活。中でも東南アジア、シンガポールに長く滞在。好きなことは旅行、ヨガ、そして様々な場所に出現する猫を撮り続けること。

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