スペインで各種手続きをする際に知っておきたい7つの注意点

5534

View

スポンサーリンク

Marta Nimeva Nimeviene

知っていればさして難しくないスペインでの各種手続きですが、スペインでは日本のようにマニュアルが整ってなく、出生届けから結婚、離婚、健康保険、年金の手続き、住民票登録などが1つの市区町村の役所で全てできる日本とはシステムが違います。ここではそんなスペインで手続きをする際に注意すべき点についてお伝えします。

スポンサーリンク

1.在日スペイン大使館は電話が繋がりにくい?

筆者が留学を決意した際、スペイン大使館に何度も電話で問い合わせようと試みたのですが、電話は一度もつながりませんでした。また日本国内であってもシェスタの時間があるようなので、メールで問い合わせるか営業時間内に直接訪問した方が確実です。ちなみに在スペインの日本大使館は、電話、メールとも親切に対応してくれます。

2.スペイン在住の外国人向けの居住許可証「NIE(ニエ)」がないと手続きができない

長期滞在者は必須!スペイン在住の外国人向けの居住許可証「NIE(ニエ)」とは?でもご紹介しましたが、スペイン在住の外国人向けの居住許可証「NIE」がないと、さまざまな手続きができない場合が多いです。

例えば、携帯電話やシムの購入や契約、バスや電車のカード、乗り捨て自転車サービス、銀行口座、保険の手続き、免許の更新などができない場合があります。パスポートのみでもOKの場合や、NIE発行のプロセスで受け取る書類で各種手続きができる場合とできない場合があり、これが担当者の采配によってはOKだったりするので、急いでいる場合は試してみる価値がありますが、経験上ダメな場合が多かったのが現実です。

同じ銀行でも、パスポートとNIEの番号で口座を開いてくれる職員もいれば、NIEのカードそのものがなければ口座が開けないと言う職員もいました。またインターネット上で行う免許の書き換えのための予約も、NIEなしではできませんでした。

3.役所の職員の言うことが担当者によって変わる

市役所や公立の健康保険の手続きをする場合も同様に「NIEなしでも大丈夫」と案内されて実際に手続きをしようとしたら、やはりNIEなしではできないと一蹴されたことが何度もありました。

また、手続きする場所が内容によって異なるので、「ここではできません。〇〇に行ってください」と言われても、指定された場所に行ってみると、違う場所だったりします。住所などを渡された場合、地図などをあらかじめ持って行って、場所の確認をしましょう。

筆者は全く違う遠方の住所に行くよう指示されて、実際に行ってみたら「ここではできません。どうしてここに来たのですか?」と言われ呆然としたことがあります。住んでいる住所より遠方の場所を指定された場合、管轄などがあるその場所でなければならないのか、もっと近くにないのか、食い下がって質問するのがおすすめです。

翌日、同じ場所に再度質問に行くと、行くべき機関の名前は正しかったものの、住所は全く違う、家から歩いていける距離の場所でした。

4.逆に多少の不備を大目に見てくれることも?

職員の対応がいい加減な場合も多いスペインですが、逆に大目に見てくれる場合も多々あります。自分が用意した書類が不十分だったり、忘れ物をしてしまっても、せっかく出向いた場合は試しに聞いてみましょう。職員によっては「本当はこれではダメなんだけど」と言いながらも、何とかしてくれる場合もあるのがスペインのいいところです。

スポンサーリンク

5.頻繁にシステムが変わるのでインターネット上の情報も参考までに

まさかウェブサイトやグーグルマップが現実とは違うなどということはないだろうと過信してしまいがちですが、スペインは役所の場所や担当、システムが頻繁に変わるので、行ってみたら自分のしたい手続きができなくなっていた。ということは多々あります。

例えば、予約なしでOKだったことが予約しないとダメになっていたり、代理でもできた手続きができなくなったりと、ビザの延長手続きなどに関しても1年の間に3回もルールが変わりました。無駄足覚悟で、まずどんなプロセスが必要か確認しましょう。

6.地図は必須

スマホがあれば、その場で地図を検索して自分の現在地がわかりそうなものですが、ロードするのに時間がかかったり、電池残量やシムにお金が入ってなかったりと、急に開けない場合があります。アナログなようですが、自分の住む街の詳しい地図を持っていれば、担当者に聞くときも、迷ったときも、人に訪ねるときも広範囲に渡って瞬時に場所がわかり便利です。不慣れな手続きをする場合は詳しい地図を携帯しましょう。

7.何かと面倒な郵便事情

単に手紙の行き来なら、高額でもなく問題も少ないのですが、荷物となると話は別です。稀に引っかかると言われていますが、筆者も筆者の友人も日本からの小包や、ちょっと荷物が入ったEMSは全部返送されてしまいました。

まず、申告しないと荷物を渡せない、という手紙が来るのですが、指示通りにインターネットで申告しても(ここでもNIEが必要になります)何の回答もないまま、数ヶ月後には日本に戻されてしまいます。電話で問い合わせても、窓口のたらい回しで結局荷物は見つかりませんでした。

運よく申告が認められても、関税を払わなければなりません。家族や友人からのプレゼントで自分で購入したものでなくても、実際の金額を書いて申告し税金を払う事になります。また日本に物を送る場合は郵送料がとても高く、実際に持って行ってサイズと重さで値段が決められるので、注意が必要です。ちなみにフラメンコのドレス一着分で、大体1万円程度と言われました。

パスポートなどの重要書類も運よく自宅にいる場合に配達があればいいのですが、受け取りにはNIEかパスポートが必要です。ちなみに筆者不在中に友人のパスポートが届いた際、筆者が代理で取りに行くと友人のパスポートまたはNIEとサインが必要と言われました。

パスポート自体が郵便局にあり、NIEは申請中なので用意できない、と言うと、渋々NIE申請中の書類と過去のパスポートのコピーでなんとか引き渡してくれました。学校や勤務先がある場合は、学校や勤務先を届け先に指定する方が確実です。

不在通知の裏、右下にサインする覧があるので、代理で受け取りに行く場合はあらかじめサインしてもらいましょう。郵便局の営業時間や荷物を受け取れる郵便局は場所によって違うので、来局の際は確認も必要です。

まとめ

いかがでしたか?スペインの役所は各部署が離れていて、横の連携が取れていないことが多いように感じます。また、とても親切に対応してくれる職員と、必要なことも言ってくれない職員もいるのでサービス内容にかなりの幅があります。スペインで何か手続きをしなければならない場合は、いろいろな人に確認して、事実を見つけ出す作業が必要です。

スポンサーリンク

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人

bruja
bruja

スペインに親子留学をしたのがきっかけで、移住することに。1年近くいるのに、適当なスペイン語しか話せていません。それでも、スペインのいい加減なお国柄を最大限に利用して、楽しく自分らしく暮らしています。

留学希望者におすすめ各国の留学情報を徹底解説!