留学のヤマは最初の1年!アメリカの大学院でサバイバルするためにやったこと
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Writing Centerを勧められる
Study Groupは私の周りにあったモヤが少しずつ晴れていくきっかけになりました。私のレポートを見た学生からWriting Centerに通うことを勧められ、愚直に通い始めました。
Writing Centerとは、大学が英文科の学生などをアルバイトで雇い、学生のレポートの校正を手伝ってくれるところです。私は初めてレポートを持っていった際、修正箇所が多すぎ(言い換えればそれだけ英語が下手ということ)持ち時間の90分中に校正が終わらなかった記憶があります。
また困ったことに週三回しか通うことが許されず、私のようなダメダメ学生にとっては大きな制約でした。私の大学院では小さなレポート提出は毎週、些細な英語の間違いも不可であり、隔週で10ページほどのレポートの提出も求められます。
私の英語力のなさと宿題の量の多さゆえに、Writing Centerの規定時間内で校正が終わらないのです。
そんな私を見かねて、Writing Centerに勤める女の子たちが、自発的に夜に喫茶店で私の論文を直してくれるようになりました。親切心からやってくれる彼女たちに申し訳ないので、私は彼女たちに毎回アイスクリームやシェイクなどをごちそうし、英文レポートの校正を依頼、こういった女の子たちの連絡先を常時ストックしておきました。
連絡先をストックすることで、宿題と勉強の進捗状況に応じて、校正してくれる女の子を自由にチョイスできます(彼女たちも自身の勉強、バイトなどがあるため必ずしも必要なときに私を助けられない)。頻繁に違うアメリカ人女性とアイスクリームを食べながら喫茶店で一緒に勉強する私を、英語学校時代の仲間が見とがめ、私に色めいたうわさ話が飛び交ったのもこの頃の話です。
アメリカ人学生の買収で学習効率をあげる
私はこれらの経験を通して、アメリカ人の買収に目覚めました。
ひとりオハイオ州からの学生がおり、彼が大の寿司好きであることを発見。彼から課題図書のポイントなどを聞き、必要な箇所だけを読みこむなどして、私の勉強の効率は飛躍的に向上しました。
「お前はシャアか!」と嫉妬するぐらい、彼は私の3倍以上スピードで英文を読み、書くのです。彼の的確なアドバイスのお陰で私がどれだけ助かったかわかりません。セメスター終了後、彼に寿司をごちそうし、彼の助けに礼をすることも忘れませんでした。
非常に勉強ができた彼は博士課程に進学し、現在インディアナ州の大学の教授をしております。
プレゼンテーションの事前工作
授業で時折プレゼンテーションがあったのですが、このプレゼン、日本ではほとんどやったことがないことに加え、日本での要求とは水準が違い、ずいぶんと苦労させられました。
日本ではゼミなどで下を向きながら書かれた紙を読めば良かったのですが、こちらでは聴衆の方を向きながら、発表内容は暗記、紙は覚え書き程度でちらりと見るぐらいが一般的です。
何度も練習をしてから望んだのですが、一番の恐怖は発表後の質疑応答です。質問がまったくないと盛り上がりませんし、かといって答えられないような難しい質問が来るのはもっと困ります。
そこで、事前に仲の良い学生に「質問して欲しい質問」をメモにして渡しておき質問をしてもらうなど、事前工作を行い、格好いいプレゼンの演出を終始いたしました。
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変化に気付いた大学院生活2年目
夢中で毎日を過ごしていた大学院生活2年目のある日、いつものように土曜日の喫茶店で仲間と雑談をしていると、突然、
You are speaking!
と遮られました。
あまりの突然の言葉に周囲と私が唖然としていると、相手は例の「Stay, Involve」の女性です。彼女の笑顔を見て、私はアメリカ人の輪に入れなかった昨年の自分を思い出しました。
毎日の勉強の中で自分の英語力がどれだけ向上したかなんて客観的には判断できません。彼女から指摘され、アメリカ人の輪に混じって談笑をしている自分に驚愕したことは、私の人生において強い衝撃を与える経験でした。
留学生活のヤマは1年目
私は以上の経験から、留学生にとってヤマは最初の1年だと考えております。
一年を何とか乗り切ったら留学生活を最後まで終えることができる。よって、留学生は留学をしたら、友達ができたか、現地語が向上したか、成績が向上したか、生活が楽しくなってきたかという観点から、1ヶ月、3ヶ月、半年、1年で自分をReviewすることをお勧めします。
文章に書く出すことで自分を客観的に見つめる
当時、日本にいる複数の友人から何度も、アメリカでの日常生活について質問されることに業を煮やし、日常の出来事を日記のように書き、彼らに向けてメールで発信しておりました。
当初は愚痴と不満のゴミ捨て場でしたが、文章を書くという行為に副次的な効用があることを見出すようになってきました。
文章を書くことは自分を客観的に見つめなおすことでもあります。
留学生は異国で勉強する宿命があるため、イヤなことが起きても自分の価値観で判断しても構わないとは限りません。例えば、毎日の英語での勉強に嫌気が差したとしても、「アメリカにいるんだから、しょうがないんじゃないの?そのために留学したんじゃん」という考えも成り立ちます。
自分の価値観に固執し周囲に迷惑をかける留学生を見てきましたが、このメール通信は私に客観的に自分を判断する機会を与えてくれました。
最後に
2年あまりの大学院生活でしたが、良い友人と大学教授に恵まれ、大変充実した留学生活を送ることが出来たと満足しています。
留学の仕方は人によって千差万別。この私のエッセイを通し、自分の留学生活をより充実させるヒントやアイディアを掴みとっていただけたら幸甚です。これから留学される方、現在留学されている方が後悔しない留学をされることを切に願っております。
名称 | Western Michigan University(ウェスタン・ミシガン大学) |
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国・都市 | アメリカ / ミシガン州 / カラマズー |
学校形態 | 大学大学院 |
住所 | 1903 W Michigan Ave カラマズー 49008 |
電話番号 | +1 269-387-1000 |
公式サイト | http://www.wmich.edu |
口コミサイト | https://ablogg.jp/school/2643/ |
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この記事を書いた人
初めまして!日本の大学を卒業した後、米国の大学院に留学し漂流し続けること10数年。今年で米国生活16年目になります。お笑い好きの40男が加齢臭を漂わしながら、ミシガン州デトロイト近郊から海外生活と留学の知恵や経験をお届けします。