イギリスには「ロイヤル・ミルクティー」は存在しない?イギリス面白紅茶事情10選
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日本でのイギリスのティータイムのイメージは、どんなものでしょうか?優雅にカップ&ソーサーを使い、常にアフターヌーンティーを楽しむ?そんなイメージがあるかもしれませんが実際はどうなのでしょうか?今回は在英10年の筆者がみたイギリスで紅茶にまつわる面白い話をご紹介します。
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1.ロイヤルミルクティーはイギリスには存在しない?
筆者が知る限りイギリスで「ロイヤルミルクティー」を見たことがありません。逆に英語で「royal milk tea」と検索をかけた所「royal milk tea japan」の検索予測結果と共に、日本からの画像がわんさか出てきました。筆者のイギリスの友人たちも聞いたことがないと、興味津々のようです。
2.冷たい紅茶は一般的ではない?
近年こそ夏になるとチェーンのカフェなどでiced tea商品が出たり、スーパーの棚にも並ぶようになりましたが、イギリスでは一般的に紅茶もコーヒーも温かいものが好まれています。
売られている商品も無糖ではなく、ほぼどれもフレーバーや甘味が加えられています。
また、冷たい紅茶やコーヒーなんか信じられない、何で冷たいの?と顔をしかめる人も多いのではないでしょうか。冷たいお茶は果物をいっぱい浮かべたハーブティーやフルーツティーなら、暑い日に出番があるかもしれません。
3.使いきりタイプのポーションミルクは使わない?
ホテルなどの部屋にティーセットがある場合、粉状やぷちっと出す常温のポーションミルク(コーヒーフレッシュ)が置いてあることもありますが、カフェにティールーム、レストラン、家庭では使わないが一般的です。
また、ミルクティーにはセミ・スキムド・ミルク(半脂肪乳)が一番よく使われ、ポーションミルクは見たことがありません。
ミルクは温めて(もしくは常温)ミルクポットでサービスされるのが一般的です。直接サービスできるお客様に、あのぷちっとするタイプのポーションミルクを添えたらびっくり、失礼だと感じてしまう人もいるかもしれません。
4.レモンティーは一般的ではない?
最近こそさまざまな食文化がさらに広まり、お店によっては見られることもあるかと思いますが、イギリスではブラックティー(イングリッシュ・ティーやアールグレイ、チャイなど、一般的に紅茶とされるもの)はミルクティーに、もしくはラプサンスーチョンやアールグレイなどはストレートで飲むのが一般的です。
レモンティーと聞くと、イギリスの人はジンジャー&レモン、グリーン・ティー&レモンなどを思い浮かべる場合が多いのではないでしょうか。
もしくは風邪をひいたときに、はちみつやレモンを加えて飲む。そんなイメージです。
5.お徳用ティーバッグの内容量が多い!
普通に大型スーパーなどで売られているお徳用ティーバッグの内容量が多いです。大体40、80、100、160,240個入りですが、400個を超えるものや数キロ単位のものも、よくみかけます。
二人暮らしの我が家では、80個入りだと2週間しか持ちません。
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6.イギリス人は本当に紅茶ばかり飲む!
最近こそコーヒーブームであったり、ヘルシー志向が広まっているために緑茶や、カフェインが入ってないルイボス・ティー、ハーブティしか飲まないという方も増えているようですが、基本的に本当に良く紅茶を飲みます。
映画などでイギリス人が悲しみやショックを受け、ソファーに崩れ落ちるその人に、「とりあえずお茶を飲んで」などとマグカップが差し出されるシーン、テレビや映画などで観たことがある方も多いのではないでしょうか。
道で休憩するビルダーさんがマグカップにたっぷりの濃いめのミルクティーを飲む姿を良く目にするのも、イギリスならではかもしれません。(濃く入れられミルクたっぷり、お砂糖2杯、マグに入ったこれらはビルダーズティーとよく表現されます。)
また、サービスエリアにはヨークシャー・ティーなどの熱々紅茶が買える自動販売機を目にすることもあります。
7.ミルクを先に入れるか後に入れるかで議論をする!
イギリスでは、よく「ミルクを先に入れるか後に入れるか」で議論をしているのを見かけます。実験結果により一応「どちらが美味しいか」が決定され、解決したかのように思いましたが、好みの問題なので、みなさまそれぞれ好きな方を選んでいます。
8.カップ&ソーサーでいつも飲んでるの?ティーポットは?
イギリスの優雅な紅茶の時間のイメージ、素敵なティーセット。
もちろんティーパーティやウェディング、アフタヌーンティーなどのイベントでは思いきり素敵に可愛く演出を楽しみ、カップ&ソーサーにケーキトレイなどを用意する人もたくさんいますが、普段は大体がたっぷり入るマグカップを使用します。あまりにガブガブ飲む人も多いため、小さなカップでは間に合わないのです。
ティーポットも普段使いますが、入れるのはリーフティではなく、ティーバッグであることが多いかと思います。気取らないティールームでもそのようにティーバッグがぼんと入って出てくることがあります。
9.イギリス人はアフターヌーンティーばかりしている?
国をあげてのお祝いにちなんだストリートパーティや、お茶会、また、母の日や家族の誕生日、友人たちとの少しおめかしした集まりなど、特別な機会にたまに楽しむ方が多いのではと思います。
普段はそれぞれお気に入りのティールームや自宅で気軽にクリーム・ティーを楽しむ機会の方が多いのではないでしょうか。実際にイギリス人が好きなイギリスのグルメには「アフタヌーンティー」ではなく、「クリーム・ティー(紅茶とスコーンのセットにクロテッドクリームやジャムが添えられたもの。アフタヌーンティーより庶民的なスタイル)」がランクインしています。
アフタヌーンティーについては以前の記事「【イギリスで食べたい】イギリス人の習慣「アフタヌーン・ティー」とは?お勧めティールームを紹介」でご紹介しています。
10.イングリッシュ・ブレックファスト・ティー以外に地域によってブレンドがある?
イギリスの伝統的な紅茶のブレンド「イングリッシュ・ブレックファスト・ティー」はイングランド、他にはウェリッシュ、スコティッシュ、アイリッシュなど、それぞれのブレックファスト・ティーのブレンドがあります。
また、余談ですが、イギリスではペットボトルや缶入りの温かい紅茶はびっくりされるのでは、と思います。紅茶はあくまでも淹れたて、ミルクもフレッシュなものを、それがイギリス人の紅茶に対する観念だとお思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?お楽しみいただけましたらうれしいです!皆様の留学生活を心より応援しています。
Have a lovely day and enjoy a cuppa:)
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この記事を書いた人
イギリスのロンドンはウィンブルドンに住んで9年目です。元ハリーポッターに出演していた夫(南アとオランダのダブル国籍です)と二人暮らしです。私がいっぱい涙が出るくらい恥ずかしい思いをしつつ経験してきた生活の知恵、英語の言い回し、イギリスの穴場やこぼれ話をお届けできたら嬉しいです。またBAFTAの試写会でのセレブリティーの写真もご紹介できたらと思います。