イギリスのEU離脱に共感?EUがもたらすフランス国内の苦しい状況
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イギリスのEU離脱が国民投票によって決まりました。フランスもイギリスの今後の動向で、EUのメンバーにとどまるかどうか考えるでしよう。フランスから見たEUとは、どんなものなのでしょうか?
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EUが設立された目的とは?
EUが設立されたのは1993年。もう二度とヨーロッパで戦争をしないこと、そしてヨーロッパ共同体として経済力を高めることが目的で設立されました。
ところが、時代が進むにつれて国の経済格差を考えずに次々と加入国を増やしていったため、共同体が大きくなり運営が難しくなりました。
特に、ギリシャのような経済状況が悪化した国を次々と加入させてしまったため、EU全体の経済が苦しくなりました。また、経済力のあるドイツの意見が強くなり、ギリシャの経済危機の問題や移民、難民の受け入れ問題など、ドイツの強制力が強くなってきたためにEUの中で身動きが取れない国が多くなってきました。
加入国が多くなり、国、民俗、言語、文化、慣習が違う国々が現行のEUのルールのもとに活動を行うのは、もはや無理と言っても過言ではないでしょう。
EUがもたらすフランス国内の苦しい状況
ヨーロッパ全体で中国企業の安いコストの影響を受け、フランスでも国内の企業が育たずに倒産する悪循環が何年も続いています。
鉄鋼業を例に挙げると、アメリカの場合は中国からの鉄の輸入に関して高い関税を課し自国の産業を守っているのに対し、EU圏内では関税の規制がないため、安い中国産の鉄の供給が増えてしまい、国内の鉄鋼業界が衰退しつつあります。鉄に限らず、あらゆる中国の低コストがEU圏内の仕事そのものを消滅させています。
その逆では、EU圏内での税金が高く、特に農業の人たちは仕事をしても稼げないので、デモが頻繁に起こっています。さらに、昨年はドイツの強い意見のもとに、移民や難民を受け入れることが課せられ、テロ事件が起きたこともフランスの打撃になりました。
EU圏内はパスポートがなくても自由移動なので、フランス国内でも、文化の違う外国人の近隣トラブルや貧しい国の人たちが路上に溢れているというのも、イギリスと同じように厳しい状況と言えるでしよう。今のEUの状態では、フランスは損や打撃が多くEUのメンバーの意味があるのか?と疑問視する声もあります。
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フランスは今後どうするのか?
イギリスは今後2年の間にEU離脱手続きを取りますが、フランスも今後のイギリスの離脱後の状況や、EU圏内の他国の状況次第では、国民投票になるかもしれません。
来年フランスでは大統領選挙がありますが、このところ反EU、反移民の右派の力が強まっているので、大統領選によってはEUに残るか残らないかの問題も浮上するでしよう。
まとめ
よく「ドイツがEU圏内で一番の経済力なのは一番仕事をするから。他の国はあまり仕事をしない。」と言われるのですが、決してそうではありません。もともと違う国が、同じルールのもとに経済活動をすること自体に無理があると言えます。
フランスは、イギリスがEU離脱となった苦しい状況を同じように感じています。特にヨーロッパは個人主義の社会で、自分の意見を持つ人が多い状況なので、ドイツの強い意見を中心に他の国が譲歩する近年の問題解決のスタイルは、ひずみが出てきても仕方がありません。
今のままのEUのルールでは、フランスはいつかは離脱する恐れもあります。今回のイギリスの離脱は、一時的な混乱はあるもののEU圏内のルール見直しにつながる良い機会になったと前向きに考えたいところです。
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この記事を書いた人
フランスに移住して、3年半が過ぎました。海外経験が全くない・フランス語が全くできないまま、フランスに長期に住むことになりました。フランスのさまざまな文化や生活などの魅力的な情報をお届けします!
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