イギリスで喜ばれる日本のお土産。反対に「これは避けたほうが」というものは?
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とっても保守的なイギリス人に日本のお土産を選ぶのは一苦労です。私たち日本人が普通にいただいているもの、見ているものがとても奇妙に思われてしまったり、逆に予想をはるかに超えて喜ばれたり。そこで、今回はイギリス在住歴9年の筆者の経験から大体喜んでいただけるもの、また反対に避けたほうが無難なものをご紹介したいと思います。
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イギリス人は保守的な人が多い?
イギリスの人々はとても保守的です。日本と違って限定バージョンのお菓子が季節ごとに出る何て事はありません。パッケージやちょっと何かを変えたものは登場しますが、それでも常に同じフレーバーの繰り返しです。
飲む紅茶も常に「我が家はPGよ!」、「ヨークシャティーしか飲まないわ。」と、大体家庭ごとで決まっていて、あれこれ試してみる人もあまりいないのではと思います。ここ数年セレブリティシェフの活躍やモダンブリティッシュ料理などのトレンド、移民たちが発する各国のユニークなレストランなどがじわじわようやくイギリスにもグルメブームをもたらしており状況も変わっているかと思いますが、それでもやっぱり保守的な彼ら、食についてはさらに物凄く「picky・選り好みが激しい」な場合が多いのです。
それに、アレルギーや宗教上の理由で食べられないものがある人もいるので、英語で読めない原材料や品質表示に不安を覚える人も多いのです。その中で筆者が選ぶのは、以下の物です。
イギリスで喜ばれる日本のお土産
1.コンビニ、スーパーなどのお菓子
特に世界で名前が知られているようなものなら間違いありません。わざわざ日本から行くのにそれでいいのかと思われるかもしれませんが、「キットカット」や「ポッキー」などが無難で良いです。キットカットはイギリスでも売られていますが、種類は豊富にありません。特に「中身が同じでパッケージが新幹線のもの」や、「特大サイズ」などは大体喜んでもらえます。アーモンドやナッツ入りのチョコレートもとても喜ばれます。ただナッツアレルギーの人も多いので説明をされたほうが良いかと思います。
ミントとグレープの層になっているキャンディも、とても日本らしく受けが良いです。また、こちらでも健康的だと浸透してきた「ライスクラッカー」こと、おせんべいなども良いかと思います。大きなバリバリ固い醤油味のではなく「カレーせんべい」、「柿の種」(これもナッツアレルギーの人には注意)、「少し甘めの揚げせんべい」などが良いでしょう。
えびせんべいも喜ばれますが、高級な「えび」が姿ごと入ったようなもの、たこのおせんべい等は避けたほうが無難です。また、海苔でくるまれたあられも要注意です。イギリスでは、えびやたこは見た目がグロテスクなため、あまり好まれません。海苔に関しては紙のようにぱさぱさしているのに味気がないと思われていること、口の中で歯などにくっつくのが苦手な方が多いです。
2.デパート、キオスクなどで売られている見た目がシンプルでカスタードやクリーム入りのお菓子
スーパーで買うのはちょっと気がひけちゃうという方には「東京バナナ」などのシンプルで分かりやすいお菓子をお勧めします。また、カスタードが大・大・大好きなイギリス人ですから、それが包まれたものや、「ゴーフル」などのバニラ、もしくはチョコレート味クリームがはさんであるものも大体はずれがありません。筆者は定番ですが「ヨックモック」を良く買います。少しユニークでも大丈夫と思う場合は「黒ごまクリームサンド」も定番のひとつです。
老舗の和菓子屋さんなどが販売している、ワッフル生地の洋風せんべいなども喜ばれます。バームクーヘン、カステラも人によりますが「カスタードをかけて食べたわ!おいしかった!」と言われたことがあります。
3.日本ならではの面白文房具、または機能に優れた職人技のもの。
夫が会社で「針が要らないホッチキス」を使っていたところ、同僚に「買ってきてくれ!」と頼まれて10本も持ち帰ったことがありました。
初対面の方にはあまりお勧めできませんが、ジョークでお渡しするなら「ポテトチップスを挟む指の代わりのステッキ」など面白いかと思います。あとは、イギリス人はクラフトが好きな人が多いので「デコれるペン」、「折りあがると国旗のようになるガイド付き折り紙」、「カード作りに使えるきれいな和紙」なども添えてみると良いかもしれません。
また日本の職人技はすばらしいものがあり、こちらでも日本製の包丁やナイフ、南部鉄器などはデパートで大変高価に売られています。アフターヌーンティで南部鉄器をつかっている場所も見られるようになったほどです。ですからそういったシンプルで高性能の職人アイテムもとても喜ばれるかと思います。木製のお弁当箱、小さなお重、切子ガラスも喜んでいただけました。
ただイギリスの人はインテリアにとてもこだわりがあるので、家の雰囲気にそぐわなかったりするとNGな場合もあります。ティーポットなどはお気に入りのやつがあるはず、なかなか難しいですね。
さて、ここからは「避けたほうが無難なもの」をご紹介しようと思います。
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イギリスでは避けたほうが無難な日本のお土産
1.抹茶味、きなこ味などの変わったフレーバーや、激辛のお菓子
筆者は日本人ですから抹茶味はアイスクリームでも大好きです、普通にあったらすぐに飛びついて買います。ですがこちらでは「なんだかちょっと苦い。」と敬遠されてしまいます。何しろ羨ましいほどに種類が豊富な日本のアイスクリームと比べて、こちらでは定番以外は本当に受け入れられません。9年間ほとんど代わり映えしないお菓子やケーキの棚をずっとみています。抹茶味は大体売れ残ってしまうのです。きなこ、小豆フレーバーも同じくです。梅干味もだめな人が多いです。
辛いものや刺激に敏感なイギリス人ですから「激辛」、「七味風味」、「わさび」(これはこちらにもわさび豆がありますが)は避けたほうが無難かと思います。
2.日本の伝統和菓子
残念ながら私が大好きな和菓子もまったく人気がありません。ロンドンには1軒、日本の和菓子屋さんが進出していますが「流行りだし、日本のもの持って行くと何となくかっこいい感じだから。」とPOSH(豪華、高級、ハイソなイメージに良くイギリスでは使われる単語です。)な人たちがお使い物にするか、アジアからの観光客の方が買っているようなイメージがあります。
羊羹、餅菓子、お饅頭、甘納豆など、甘い豆系のお菓子が苦手な人が多いようです。それと、和菓子独特の「もちっ」「むにゅ」の食感がだめという方も。どうしても和菓子をという場合にはカステラや、綺麗な金平糖などが良いかと思います。
3.日本を意識しすぎたTシャツや雑貨
イギリス人は古くからのものを受け継いで大事に使っていたり、家の中の隅々まで「自分の大好きなものじゃなきゃ嫌だ。」と、とても誇りを持っています。美しい和食器なども柄が家のインテリアにあわなければお蔵入りになってしまいます。和柄の写真フレームや扇子も好まれません。Tシャツなども良く「これ、もらったんだけれどなんて書いてあるか分からないから着れないの、いる?」と友人に聞かれてしまったりして悲しくなります。
湯のみなども「取っ手がないから熱くてもてない。」と、熱湯でいれた紅茶をたっぷり飲むイギリス人には不評で残念、どうしても和柄をという場合には美しいペンやノートなど、インテリアを損ねないようなものが良いのではと思います。
色々と書きましたが私の友人の中には「大福が大好きだ!」と、例のロンドンの和菓子屋さんにしょっちゅう買いに行く人もいますし、「日本の侍Tシャツとか嬉しい。」と家の中にレプリカの刀から色々並べている親日家もいます。そういうことが親しくなるにつれて分かった場合には、もちろんその人にあったものを選んでお土産にしています。
まとめ
以上が私が9年イギリスで暮らしてきた経験からのアドバイスです。ただし、心がこもった贈り物はなんでも素晴らしいもの。これから留学に行かれる方、もしくは、現在留学中で日本に一時帰国予定の方は、こんな事もあるんだな、程度にご参考にしていただけたら幸いです。
Have a lovely day!
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この記事を書いた人
イギリスのロンドンはウィンブルドンに住んで9年目です。元ハリーポッターに出演していた夫(南アとオランダのダブル国籍です)と二人暮らしです。私がいっぱい涙が出るくらい恥ずかしい思いをしつつ経験してきた生活の知恵、英語の言い回し、イギリスの穴場やこぼれ話をお届けできたら嬉しいです。またBAFTAの試写会でのセレブリティーの写真もご紹介できたらと思います。