20年後に人間の仕事は47%消滅する!オックスフォード大学の研究結果

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COM SALUD Agencia de comunicación

いい歳のオッサンである私が、20年後に存在するかはわかりません(「憎まれっ子世にはばかる」という観点からすれば、まだ存在しているかもしれません)。この記事で紹介するオックスフォード大学教授による研究結果は、かなり衝撃的な内容です。しかし、未来を背負って立つ、これからの若者にとっては知っておくべき研究結果だと判断してお伝えしたいと思います。

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SFだった世界が現実化

今では、誰もが手にしているスマートフォンですが、20年前に誰がこんな優れたアイテムが登場すると予測できたでしょう。衛星によるナビゲーションシステムができて、個々の自動車の現在地を瞬時に分かるようになりました。

更に20年進んだ未来は一体どうなっているのでしょうか?実はオックスフォード大学の教授が20年後を予測した研究論文を書いています。論文に書かれている未来は、急激なスピードで技術革新が進んでいる現在を考えれば十分に起こり得るものでした。

論文「THE FUTURE OF EMPLOYMENT(雇用の未来)」

「THE FUTURE OF EMPLOYMENT」の論文は、オックスフォード大学で「AI(人工知能)」などの研究をしているMichael A. Osborne(マイケル・オズボーン)准教授と、同大学の研究員Carl Benedikt Frey(カール・ベネディクト・フレイ)氏が発表した研究結果です。

研究結果よると、「今後20年以内には、アメリカの総雇用者の約47%の仕事がコンピューターに取って代わられ消滅する」という結論に至っています。消滅する仕事の詳細は細かく、702の職種にも及びます。

この論文はインターネット上で公開されています。しかし、PDFファイルで70ページと恐ろしく長いです。そこで、論文内容をわかりやすく簡潔にお話ししたいと思います。

クイズ番組で人間に勝利した「Watson」

「Watson(ワトソン)」とは、米IT大手のIBMが開発した人工知能を搭載したコンピューターです。アメリカのクイズ番組「Jeopardy」で人間相手に勝利したことが話題になったのですが、今後も色々な分野で活躍しそうです。

ワトソンによる医療診断

論文では、アメリカにあるニューヨーク・メモリアル・スローンケタリング・癌センターにて、ワトソンと協力して考案された医療システムが事例として取り上げられています。

センターではその医療システムを利用して、60万件の医療報告書、150万件の患者記録や臨床試験、200万ページ分の医学雑誌などを分析し、コンピューターが患者個々人の症状や遺伝子、薬歴などをほかの患者と比較することで、それぞれに合った最良の治療計画を作ることに成功しているのです。

なんと200万ページ分に及ぶ医学雑誌などを分析するのです。さらには膨大なデータの手術の術式を分析して、患者に最も適した術式によって手術が可能になるわけです。

手術自体もロボットが行うことになりそうです。人間は緊張したり長時間の手術でストレスが生じ、手元が狂う可能性があります。しかし、ロボットには緊張やストレスがありません。

da Vinci
PRORoswell Park

(↑一般公開された da Vinciによるデモンストレーション)

実はすでに「da Vinci(ダビンチ)」という手術を支援するロボットがアメリカで開発されております。前立腺癌の手術で、2008年末に80%以上、2012年末には98%がダビンチを用いて行われています。現在では全世界で約160万件の手術に用いられており、安全性において大きな問題も起きていません。

料理を創作する「Chef Watson」

「Chef Watson(シェフ・ワトソン)」は、先に述べましたワトソンの派生プロジェクトで誕生しました。料理に重点を置いて開発されています。シェフ・ワトソンの頭脳には、9千以上のレシピや料理の材料、組み合わせ、食べ物の化学組成に関するデータが収められています。

シェフ・ワトソンはコンピュータなので、人間と違って先入観が一切ありません。例えば、人間には韓国料理とフランス料理を組み合わせるなどの発想はなかなか難しいのですが、シェフ・ワトソンに「韓国料理」「フランス料理」「夏」の3つのキーワードと与えると、夏にマッチした創作料理を提案してくれるのです。

西麻布レフェルヴェソンスの生江史伸シェフは、「シェフ・ワトソンにレシピを提供し、シェフ・ワトソンをパートナーに新たな創造を生み出せば、全く新しい可能性が開けるかもしれません」と語っています。

すでにシェフ・ワトソンによる料理本も発売されています。「Cognitive Cooking」という料理本でAmazonで30ドルで購入できます。

弁護士も不要になる

「法律の分野においても、裁判前のリサーチのために数千件の弁論趣意書や判例を精査するコンピューターがすでに活用されており、米ソフトウェア大手シマンテックのサービスを利用すると、2日間で57万件以上の文書を分析して分類できる」ということです。

すなわち、契約書や特許専門の弁護士の仕事は、すでに高度なコンピューターが代わって行うことになるという見解です。

警察官の数も減る

近い将来には、街頭や歩道などにセンサーが張り巡らされ、音や映像を記録することで「警官の人数も減らせる」という見解です。

人間は休憩や睡眠を取らないといけないので警備が中断してしまいます。それに対してセンサーは24時間体制の監視です。センサーが緊急事態だと判断すると、瞬時に警察署に報告されるシステムになるのです。

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コンピューターによる就職案内

オズボーン教授は、無料のオンライン講義「MOOCs(※)」が教育の場で急成長しており、その延長線上の未来を推測しています。

講義中のディスカッション内容、宿題に対する勤勉さ、どんな講義を好んでいるか、講義の視聴率、そして最終的な成績などを分析して、卒業後の就職の適正さえも導き出すことが可能になるらしいのです。

※ MOOCsとは
2012年に登場したアメリカを中心とした世界の有名大学のオンライン講義。「MOOCs」とは「Massive Open Online Courses」の略で、日本語にすると「大規模公開オンライン講座」。インターネット環境さえあれば、無料で、誰でも、いつでも、どこでも受講できる夢のようなサービス。(一部有料)

ウェイター・ウェイトレスも不要に

「バクスター」という汎用ロボットは、人間がロボットの腕などを動かして、そのパターンを暗記し作業を自動的に行います。このバクスター、現在の値段は約2万ドル(約210万円)と意外と安いのです。

オズボーン教授によれば、10年以内に産業用ロボットは平均して5万〜7万5000ドルほどの値段で買えるようになるそうです。そしてバクスターのような低価格のロボットは製造業のみならず、サービス業にも活用されるとのこと。

ウェイター、ウェイトレスなどサービス業の機械化は困難であると思われていましたが、一部の回転寿司店ではタブレットなどで注文が可能になっています。客が備え付けのタブレットから注文し、ロボットによって調理された料理がテーブルに登場するわけです。

季節ごとの新メニューもシェフ・ワトソンが提案できます。当然、過去の膨大なデータベースを構築したコンピューターにより、的確なワインの選出やカクテル作りも十分に可能であり、ソムリエもバーテンダーも不要になります。

失業者が膨大に増えるのか?

オズボーン教授は「ロボットが活躍することは、人類にとって歓迎すべきことだ」と主張しています。「ロボットやコンピューターは芸術などのクリエイティブな作業には向いていません。機械ができる仕事は機械に任せて、よりクリエイティブな作業に集中できる」との事。

・・・と、あっさりと申し上げてらっしゃいます。私はもう、それほど長い人生ではありません。論文を書いたオズボーン教授もオックスフォード大学で既に認められている立派な教授です。しかし残された若者にとっては、こうした現状を踏まえた上で頑張らないといけなくなる時代が到来するわけです。

元ライブドア社長の堀江貴文氏の見解

ホリエモンこと元ライブドア社長の堀江貴文氏は、この研究結果をすでに認識している人物です。欧米においては、運転する楽しみが失われるといった理由から「グーグル・カー」(近い将来の無人走行車の実現化)に反対意見が多い中、彼は間違いなく実現するという見解です。

グーグル・カー
Automobile Italia

実際にすでにアウディは、トヨタやスタンフォード大学と共同で開発を進めています。米グーグルもトヨタのプリウスをベースにした全自動運転車の開発を進めています。BMWなどドイツ勢は共同でフィンランドのノキアのデジタル地図事業の買収を決定しました。

近い将来には、運転免許もいらなくなる。当然、バスやトラック、タクシーの運転手も廃業です。運転免許の学校もなくなるわけです。

堀江貴文氏によると、コンピューターにより、あらゆる人間の仕事が奪われる将来においては「いかに余暇を楽しむかといった遊びを仕事にする」ことも重要になると予測しています。

「遊びの延長線上にある仕事」といった「余暇産業が成功する」とメディアで発信しています。コンピューターやロボットに支配される世の中では、確かに人間のストレスや欲求を解消できる手段や方法の提供が求められるかもしれません。

最後に

オズボーン教授による研究結果の結論は、この記事のタイトル通りに「20年後には人間の仕事は47%消滅する」です。それは「クリエイティブなスキルを身に付けなければ、失業者になる可能性が大」であることも同時に意味しています。

オズボーン教授の予測は、現在の技術進化の速さ考えると、かなりの確率で的中しそうです。実際に安倍晋三首相は、東京五輪までに自動運転車の実用化を表明しています。

すべてが無人ドライバーになった暁には、高速ハイウェイであるアウトバーンも消え去るでしょう。バイク好きな私(車も好きなのですが)としては、「将来はかっ飛ばせない環境になってしまう」のはいささか、つまらない未来ではあります・・・。しかし、こういった研究結果が存在している事実を、頭の片隅においておく事も必要だと思います。

留学の目的には、キャリアアップもあると思います。留学と就職は非常に関連が高いものです。ぜひ皆さんには、これからの激動の時代を生き抜いて欲しい思いでこの記事を書きました。

<参考文献・サイト>
THE FUTURE OF EMPLOYMENT(PDF)
Da Vinci Surgical System(Wiki)
東洋経済ONLINE『IBM「シェフ・ワトソン」は何がスゴイのか-最強レシピが示す、「コンピュータの未来像-』

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この記事を書いた人

ケン
ケン

日本の大学を卒業後に、フランス、イギリス、アメリカを渡り歩き、気がつけばセブで生活をしている50代半ばのオッサンです。酒とビリヤードを愛する男。セブでは、日本人よりフィリピン人のほうが友達は多いです。ちょい悪オヤジになりきれない、か弱いオヤジ。今までの経験を通して、私らしい情報発信ができれば幸いです。

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