日本語発音を脱出したい?英語の発音を向上させるコツ

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前回は「完璧さは不要?英語が話せるようになるためのコツ」の記事で、英語を話せるようになるためのコツについてご紹介しました。今回は、日本人の英語学習者が苦労することが多い「発音」について考えてみたいと思います。

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先日書いた「完璧さは不要?英語が話せるようになるためのコツ」の続編として、「発音」についてコツや学習方法などを紹介します。

英語の音の特徴、日本語の音との違いを理解

帰国子女でない英語学習者の場合は、母語(日本人の場合は日本語)の影響に引きずられて、間違った舌の使い方をしているために正しい発音ができないことが多くあります。

そこで、特に大人の場合、口の中での舌の動かし方をある程度「図示的に」「理論として」理解することが効果的です。また、「ミニマル・ペア」と呼ばれる、似たような発音のペアを練習することも効果的です。

私は大学で英語言語学を専攻しましたが、そのときに「英語音声学」を学んだおかげで、日本人発音を脱出する(?)ことができました。東北学院大学情報処理センターのWEB英語音声学のウェブサイトに、理論とミニマル・ペアの具体例が分かりやすくまとめてあります。ぜひ参考にしてください。

英語独特の音の省略や変化を理解する

日本語でも「ありがとう」の「う」はハッキリとは発音されません。「~します」の「す」は実質的には「す」ではなく「s(子音だけ)」になります。英語も同様に、音の連続によってある音が消えたり、他の音になったりする現象が頻繁に起こります。

この特徴を理解し、修得することで、かなり発音を上達させることができます。以下にいくつか例をご紹介します。

例1
アメリカ英語では、「cotton」「Britain」「button」などの「n」は、「n」の音を飲み込むような発音になり、「t」が発音されません。

例2
アメリカ英語では、「thirty」「party」「butter」「water」などの「t」は、たたき音といって、「t」ではなく、日本語の「ら行」の「r」の音に比較的近い発音になります。

例3
「prince」などの「s」の音は、先行する「n」に引きずられて「ts」に聞こえることがあります(「プリンツ」のような感じ)。

例4
「asked」の発音は「æskt(英ɑːskt)」ですが、多くの場合「アースト」のように「k」を発音しません。子音が3つ「skt」と続いてしまうため、発音しやすくした結果だと考えられます。※ちなみに、「said」は「セイド」ではありません。「セッド」です。

苦手な単語はスムーズに出てくるまで練習

「probably」「problem」「squirrel」「parallel」などの「R」と「L」が同時に出てくる単語は、発音が難しいと感じる日本人が多いようです。繰り返し練習して、スムーズに発音できるようにしたいものです。

また、アメリカ英語では、「world」「girl」などに出てくる「rl」の音にかなり特徴があります。「r」の音では下を後ろに大きく引き、その後素早く舌先を前歯の後ろにかなりベタッとくっつけます。舌の使い方がやや難しいですが、「rl」の音が入っている文章を読んだり、歌詞を歌ったりしながら、できるようになるまで練習しましょう。

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強弱を付けてハッキリと話す

日本語は、どの音にも均一に強勢(ストレス)を置く言語なので、日本人が英語を話すときもどうしても一本調子になりがちです。強弱をつけてはっきりと、リズムよく話す練習をしましょう。

例えば、「I would have thought so.」や「How have you been?」は「have」がほとんど発音されず、「thought」と「been」でそれぞれ上調子になります。

ネイティブの語調を真似する

強弱を付けられるようになったら、語調もマスターしましょう。語調は、アメリカ英語とイギリス英語で大きく異なります。

アメリカ英語:文と文の間、疑問文で上がり調子になる
I thought she also wanted to do it(⤴︎), but then…
What kind of questions did they ask?(⤴︎)

イギリス英語:どちらも下がり調子になる
I would love to do that(⤵︎)but …
Could I make a reservation, please?(⤵︎)
You like painting, don’t you?(⤵︎)

「Filler」を使う

「Filler」というのは、日本語でいう「てか」「なんか」「えっと」「みたいな」などの、文と文の間を埋める(fill)役割をする言葉のことです。英語では、「kinda(=kind of)」「kinda like」「like」「sort of」などが、カジュアルな会話、若者の会話の中で特に頻繁に使われます。

例えば、「『冗談でしょ?』って感じだったの!」は「I was like “are you kidding me?”」など。これらの使われ方を確認し、自分でも使えるようにすることで、ネイティブっぽさがグンとアップします。

まとめ

これ以外にも「コツ」や「ルール」はたくさんありますが、今回は英語の発音に関して気をつけるべき基本的な項目をいくつかご紹介しました。これらの理論を踏まえた上で、今までより少し発音に気をつけながら、英会話の練習・勉強をしてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

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eplm

Tea drinker, painter, traveler, skier and yogi. アメリカ、カナダ、デンマークなどに居住。現在は翻訳の仕事をしながら、イギリス南西部の田舎町でパートナーとその家族との5人+1匹暮らし。

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